「よし、やるぞ!」と目標を立てて意気込んだのに、いざ、目標に向かって取り掛かろうとすると、気持ちがめげてしまうということはありませんか?
自分は行動できないだめな人間なんじゃないかと、自己嫌悪に陥ることがあるかも知れません。しかし、目標を立てたのに第一歩が踏み出せないということは、実は自然なことなのです。
今回の記事では、目標を立てたのに行動できないメカニズムと、それを解決し、自然と行動できる人間になるための方法をご紹介します。
目標達成までの道のりは、最初の第一歩が最もパワーを必要とする
目標に限らず、人が何か新しいことを始めようとする時に、一番労力を必要とするのが、最初の第一歩です。
例えば、テニスを始めたいと思いテニススクールに申し込みをしたのに、本来はワクワクするはずの最初のレッスンに向かう足取りが重いという人がいます。
あるいは、テニスを始めたいと思っているのに、テニススクールに申し込みをすることを考えると気が重いというように感じる人もいます。
最初にこのように感じた人も、自分を叱咤激励してなんとか最初のレッスンを受けてしまうと、第2回目のレッスンからは足取りが軽くなり、なぜ最初はそんなに気が重かったのかがわからなくなります。
最初に気が重くなった理由は様々だと思います。初めて行くところで人間関係で緊張する、初心者なので上手くできるか不安、他のスケジュールとの兼ね合いでレッスンに時間通りに行けるだろうか、などです。
実は、この理由の内容にあまり意味はありません。人は初めてのことをしようとした時、今までの環境からの変化を恐れるために、行動をしない理由を作り出そうとするのです。
しかし、一歩行動してしまえば、あとは何でもなく行動できるようになります。自転車と同じで、最初の踏み出しは重いけれど、一度発進してしまえば、その後は楽になるのです。
ですから、目標を達成するためには最初の第一歩が重要であり、逆に言えば、最初の第一歩を踏み出せば、目標の達成はぐっと近づいてきます。
最初の第一歩を踏み出す方法
「そんなのわかっているよ。でも最初の第一歩を踏み出せないから困っているんだ。」という声が聞こえてきそうです。
最初の第一歩を踏み出すには、分割のテクニックが有効です。目標までの道のりの第一歩を、更に細かくして、自分が絶対に行動できるというレベルまで分解するのです。
例えば、「毎日、5キロのジョギングをする」という目標を立てたとしましょう。目標を立てた時は、健康的な身体になった自分をイメージしながらワクワクしたかも知れません。
しかし、いざ、ジョギングをしようとすると気が重くなります。
「今日は体調が悪いし、明日からにしよう」、「今日はやらなくてはいけないことがあるから時間がない」などと言い訳が浮かんできます。
この場合の第一歩の分割は、「毎日5キロのジョギング」ではなくて「毎日1キロのジョギング」に変更するということが考えられます。
長い距離がプレッシャーになっている場合、これは有効です。
しかし、初めてジョギングをしようとする場合、もっと違うことが心理的障壁になることがあるでしょう。
「ジョギングができる体力があるだろうか」という不安がある場合は、最初の第一歩を「歩く」に変更することが考えられます。
歩くことから始め、それが習慣になれば自然とジョギングに踏み出せます。
更に、「外に出るのが億劫だ」という気持ちがあるかも知れません。このような場合の第一歩の分割はどうすればよいでしょうか?
このような場合でも、第一歩の分割はできます。この場合は、第一歩を「ジョギング用のウェアに着替えること」とすればよいのです。
最初は、本当にこれだけで構いません。ジョギング用ウェアに着替えて、実際に外に行く必要はないのです。
ジョギングウェアに着替えるということが習慣になると、そのうちに、そのまま外に出てみようか、歩いてみようかという行動に自然と移っていきます。
このようにして、どんな目標に対しても、最初の第一歩を「これなら絶対に踏み出せる」というレベルまで分解することにより、行動ができるようになります。