賞与が出たときなど余裕資金があるときに迷うのが、住宅ローンの繰上返済をするのか、それとも株式投資をするのかということです。
繰上返済をすれば確実に毎月の支払い金額が減ります。もしくはローンの支払回数が減ります。しかしそれ以上のリターンはありません。
株式投資をすれば元手が増える可能性があります。そして元手を増やしてから住宅ローンの返済に充てればもっとお得です。しかし投資に失敗すれば元手が減少してしまうこともあります。
繰上返済 | 株式投資 | |
メリット | 確実に住宅ローンの返済額が得る | 元手が増える可能性 |
デメリット | 返済したらそれ以上のリターンはない | 元手が減る可能性 |
同じように悩まれている方も多いと思います。今日はこの悩みを解決する3つのポイントをご紹介します。
Contents
繰上返済派の主張 VS 投資派の主張
繰上返済のメリットと株式投資のメリットの違いをわかりやすくするため、仮想ディベートをしてみます。
繰上返済派のクリコさんと株式投資派のカブト君がそれぞれダイゴを説得しています。
配当利回りは配当金÷株価で表されます。業績の悪い会社でも配当金は維持する場合があります。一方業績悪化で株価が下がった場合、配当利回り計算式の分母が小さくなり配当利回りが高く見えることがあります。一昔前の大塚家具は配当利回りが15%を超えることもありました。配当利回りだけをみて投資をするのは危険です。
繰上返済派、投資派、どちらにも一理ありますが、結局どのように考えればよいのでしょうか?
結論
私自身、余裕資金ができたとき、そのお金を住宅ローンの繰上返済に回すかそれとも株式投資をするかは常に迷います。
そしてその時々の状況に応じて繰上返済と株式投資を使い分けています。
住宅ローンが2%以上なら繰上返済がお勧め
住宅ローンの借り換えをしていなくて、現在の金利が2%以上なのであれば、投資よりも住宅ローンの繰上返済をお勧めします。
投資で長期間にわたって2%以上の運用をすることは、そこそこ大変なことだからです。逆に1%程度の低金利であれば繰上返済よりも株式投資のほうがよいパフォーマンスを期待できるかもしれません。
その他、もし現在の住宅ローン金利が3%以上もあるような場合、借り換えを検討しましょう。現在の金利と借り換え後の金利が1%以上ある場合、借り換え手数料を払っても得になると言われます。
住宅ローンが変動金利なら繰上返済を優先する
いくら住宅ローンが低金利であっても、それが変動金利であるならば繰上返済を優先させたほうがよいでしょう。
現在のような変動金利で1%を切るような低金利時代がいつまでも続くとは思わないほうがよいです。そのうち2%、3%と上がっていっても不思議はありません。
繰上返済でリスクを減らしていきましょう。また固定金利に切り替えることも同時に検討してみましょう。
不景気時は株式投資がお勧め
世の中全体が不景気な時は、業績のよい会社の株も低迷しがちです。不景気時には業績がよいのに株価が低くなって利回りが高くなる株式がゴロゴロ出てきます。配当利回りが3~5%は珍しくありません。
このような時は株式投資がよいでしょう。不景気時に株式を取得してじっと長期で保有していれば配当金だけでなく値上がり益も見込めます。
株式投資をするならNISA口座は必須
普通の株式口座で運用すると配当金に対して約20%の源泉所得税が取られてしまいます。仮に3%の利回りだったとしても税引き後は3%×(1-20%)=2.4%となってしまいます。
ですから株式売買益や配当金に対する課税が免除されているNISA口座で運用するようにしましょう。