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アフィリエイターに対して商品名リスティングを禁止する4つの理由【広告主が教えます】

禁止

「商品名でリスティング出稿をして自分のアフィリエイトサイトに誘導していたら、広告主から警告を受けた。どうして商品名でリスティングをしてはいけないのだろうか?」というアフィリエイターの疑問にお答えします。

僕は会社でネット通販のプロモーションの仕事をしています。集客手段としてリスティング広告とアフィリエイト広告を活用しています。

ほとんどの広告主がそうですが、私の会社でもアフィリエイターの方に対して商品名でのリスティング広告出稿を禁止しています。

その規則を破ってアフィリエイターが成果を出しても承認をしません。

アフィリエイターからすると、「自ら広告費を使って見込み顧客を集めているのだから禁止される理由がわからない」と考えるかもしれません。

しかしアフィリエイターが商品名でリスティング広告を出すと広告主にとって大打撃になる可能性があるのです。

今日は広告主がアフィリエイターに対して商標でのリスティングを禁止する理由を考察してみたいと思います。

私自身もプロモーション担当になりたての頃は禁止する理由をきちんと理解できていませんでした。ある事件が起きてその重要性を知ることになります。

どうして広告主は商標リスティングを嫌うのか?

広告主がアフィリエイターに対して商品名でのリスティング出稿を禁止する理由は、「売上が減少し、広告費が増大する」というダブルパンチになる可能性があるからです。

どうしてそのようなことが起きえるのでしょうか?

(1) リスティング広告の入札単価が上昇してしまう

たいていの広告主は自社の商品名に対してもリスティング出稿をしています。

アフィリエイターが商品名でリスティング出稿をすると入札単価が上昇してしまいます。これは広告主にとって余計な出費です。

ユーザー利便性のために出稿している商品名での出稿については、できるだけ単価を抑えたいのが広告主の気持ちです。

リスティング広告は入札制です。入札者が多ければ多いほど広告のクリック単価が上昇します。自社商標のリスティングに多数のアフィリエイターが参加するほど入札単価が上昇してしまいます。

ユーザーが商品名で検索すれば、自社の公式Webサイトは検索トップに表示されるのになぜわざわざ自社の商品名に対してリスティング出稿するのでしょうか?

それは競合他社が自社の商品名でリスティング出稿してくることがあるからです。商品名で検索してくれた見込み客が他の競合商品に流れないようにしています。

Amazonでさえ、自社のブランド「Amazon/アマゾン」でのリスティング出稿を行っています。

(2) 不必要なアフィリエイト広告費用が発生する

売れた場合のみ費用が発生するアフィリエイト広告は費用対効果が明確で広告主にとってありがたいプロモーション手段です。費用をケチる気持ちは毛頭ありません。

しかしアフィリエイターが商品名でリスティング出稿をして売れた場合のアフィリエイト広告費用は、本来発生しなかったはずの余計なコストです。

なぜなら商品名で検索するユーザーは基本的に購買意欲の高い方です。検索の後、スムーズに公式サイトに誘導できればそのまま商品をご購入いただける可能性が高いお客様です。

それなのにアフィリエイターが商品名でリスティング出稿をしていると、ユーザーは広告主のWebページではなく、アフィリエイトサイトに行ってしまう可能性があります。

アフィリエイトサイト経由で公式サイトに飛んで最終的に商品をご購入いただいたとしても、そこに本来発生すべきではない余計なアフィリエイト手数料が発生してしまいます。

(3) アフィリエイトサイトに遷移後、離脱

余計なアフィリエイト広告費用が発生する以上に打撃が大きいのが、アフィリエイトサイト誘導後のお客様の離脱です。

商品名リスティングを行うアフィリエイターのWebサイトは公式サイトの一部分をコピーしたり継ぎはぎしたりしているような劣化版サイトであることが多々あります。

そのためユーザーがそのアフィリエイトサイトに誘導されると商品に魅力を感じることなく離脱してしまう可能性が生じます。売上損失です。

(4) 誠実なアフィリエイターの成果が横取りされる

お客様の商品購入パターンの一つとして、最初にアフィリエイトサイトで商品の存在を知り、後日、商品名で検索して購入するというものがあります。

この場合、アフィリエイトタグの有効期限内であればそのアフィリエイトサイトを運営しているアフィリエイターの成果として計上されます。

しかしここで「商品名でリスティングするアフィリエイター」が登場したとします。商品名でリスティングを行い、自分が用意したアフィリエイトページに誘導します。

お客様がそのアフィリエイターのサイトに誘導され、タグを踏んで商品を購入すると、成果は商品名リスティングをしているアフィリエイターに計上されることになります。

まるで他人の成果を横取りするハイエナのようです。真面目にコンテンツ作りに取り組んでいるアフィリエイターの利益が搾取されることになります。

リスティング違反は必ず見つかります

これまで述べてきたことは私の実体験からです。ある時期、売上が通常よりも3割減という時期が続きました。

おかしいと思い調べたところ、原因らしきものは商品名リスティングを行うアフィリエイターの乱立でした。

見込み顧客がアフィリエイターの劣化版サイトに誘導されることにより売上が減少し、一方でリスティング広告の入札単価は上昇するというダブルパンチを食らいました。

そのような手痛い経験をしてから、リスティング違反をしているアフィリエイターがいないかどうか、定期的にサイトパトロールをするようになりました。

広告主はリスティング違反をしているアフィリエイターがいないか常にチェックしています。違反しているアフィリエイターがいれば直接もしくはASPを通じて警告を行います。

商標リスティング違反をした場合、成果が否認されるだけでなく提携解除されることもあります。

このようなやり方は結局は稼げません。ユーザーに役に立つようなオリジナルコンテンツを作成していく王道のアフィリエイターを目指しましょう。