自己成長

【ネガティブな思考に悩まされている人へ】脱フュージョンのススメ

フュージョン

あなたは自分のことをポジティブな人間だと思いますか?ネガティブな人間だと思いますか?

人間は何もしていないとネガティブなことを考えるそうです。人には様々な心配ごとがあり、ネガティブに考えるのは一種の本能のようなものです。

ポジティブな人でもネガティブな思考は浮びます。ポジティブな人はネガティブな思考が浮かんでもそれにとらわれないだけです。

今日はネガティブな思考にとらわれずポジティブに生きる方法をご紹介します。ネガティブな思考を止めるのではなく受け流す方法です。

ネガティブな思考を受け流せると現実が変わる

まず最初に知っておきたいのが、ネガティブな思考を受け流せるとどんなよいことがあるのでしょうか?

それは現実が変わるということです。仕組みはこうです。

例えば自分は人と話すのが苦手で友達ができないと考えているとしましょう。

このような人が誰かから遊びに誘われると次のような思考をしがちです。

「私は人と話すのが苦手。遊びに行っても相手はつまらないだろう。だから遊びに行くのはやめよう」

その行動の結果(誘いを断る)として、友達がいないという現実が継続されます。まさに世の中で言う思考の現実化です。

もし、ネガティブな思考を受け流せれば、行動に制限がなくなります。

頭に「私は話をするのが苦手」という思考が浮かんできたら、別の自分が「あ、そうなんだ」と受け流します(受け流し方は後ほど説明します)。

受け流せば「人と話すのは苦手」⇒「遊びに行っても相手はつまらない」という思考のプロセスが断ち切られます。

先ほどのような誘いを断るという行動にならなくなります。

遊びに行っても相変わらずうまく話せないかもしれません。それでも人と話す楽しさを味わったり、話が苦手な自分でも相手から受け入れてもらえるという気づきを得られる可能性があります。

このようにして、ネガティブな思考を受け流せば行動に制限がなくなり、その結果として現実が変化し始めます。

思考を受け流すとはどのようなことか?

思考を受け流すとはどのようなことかを具体例で説明します。

芸能人や一流スポーツ選手のような有名人は、妬みやっかみからネガティブな攻撃を受けることがあります。

これに対してムキになって反撃する有名人もいれば、よくあることと無視する有名人もいます。

前者と後者のどちらがよい結果を生むかは明白です。

ムキになって反撃すればまた新たな攻撃を生みます。逆に攻撃を無視していれば相手は面白みを失いそのうち鎮静化していきます。

個人レベルでも同じです。ツイッターなどのソーシャルメディアでケンカをしている人をみかけますが、これも相手の挑発に乗った結果です。

攻撃されたら相手をミュートするかブロックするかすればよいのです。ミュートしても相手はまだ怒り続けているかもしれませんが、それはもう自分には関係ない世界の出来事です。

思考も同じです。ネガティブな思考に対して相手をしていると、その思考が重大なことのように思えてきます。

しかしネガティブな思考に対して相手をしないでいると、いつの間にか去っていきます。

脱フュージョンのテクニック

ここまで書いてきた内容は下記の書籍を参考にさせていただいたいものです。

フュージョンというのは融合のことです。

思考というのはあなたそのものではなく、身体と同じように「あなたの道具」なのですが、いつの間にか「私」は思考と同一化しています。むしろ思考に振り回されて、「私」が下僕にあるかのようです。

脱フュージョンというのは思考との一体化から脱するということです。「私」と「思考」を分離して「私」が主人で「思考」が道具である本来の立ち位置に戻るということです。

それでは「幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない」の本から脱フュージョンのやり方をご紹介します。

ちなみにすべての方法をやる必要はなく、自分にしっくりくる方法を一つやればよいそうです。

「私は・・・という考えを持っている」

「私は何をやってもうまくいかない」というネガティブな思考に悩まされているとします。

このネガティブな思考が何度も何度も頭の中で繰り返されると気分は落ち込むし、自分がだめ人間のように思えて行動する気力もなくなってきます。

このような思考が浮かんできた場合、「私は何をやってもうまくいかないという考えを持っている」と言い直してみます。

文章だけみてもよくわからないと思います。実際にやってみることが大切です。何か気持ちの変化は起きたでしょうか?

実はこれは「私」と「思考」を分離する作業です。

「私は・・・である」というとき、私と思考が同一化しています。・・・の部分にポジティブな言葉が入っていればプラスですが、・・・にネガティブな言葉が入っているとマイナスにしかなりません。

「私は・・・であるという考えを持っている」とすると、「私」と「思考」が分離します。

僕はいくつかある脱フュージョンのテクニックの中でこれが一番好きです。簡単だし、私と思考が分離する気がします。

僕はこれをさらに応用し、次のようにしています。

「私は・・・であるという考えを持っているようだ」

まるで他人事です。こうすることによって「・・・という考えを持っている」のは私ではないことをはっきりさせています。

思考をハッピーバースデーのメロディーで再生する

ハッピーバースデーの音楽でなくてもよいのですが、何か楽しい音楽のメロディーに乗せて思考を再生(歌う)という方法があります。

「♪私はー ♪何をやってもー ♪うまくいかないー」のような要領です。

こうすると思考の中身に真実味がなくなります。真実味がなくなると思考はただの言葉になります。

思考が力を持ってしまうのはそれを真実だと思ってしまうからです。音楽に乗せてネガティブな思考の中身を遊びにしてしまいましょう。

思考に感謝する

「私は役立たずだ」という思考が出てきたら、心に感謝します。

「心よ、ありがとう!」「ありがとう!なんて役に立つ情報なんだ!」という感じで温かさとユーモアをもって迎え入れます。

これも「心」を「私」そのものではなく、分離した存在として捉えています。

そして「心」が持ってくるネガティブ情報を嫌がるのではなく、気持ちの余裕をもって感謝してあげます。

小さい子供(心)が言ってきたことに対してありがとうと言ってあげる感覚でしょうか。

まとめ:次第にネガティブな思考も少なくなる

脱フュージョンのテクニックはネイティブな思考を止めるのではなく、その存在を認めて共存するものです。

ただしネガティブな思考を受け流すことで、その思考に力を与えません。

脱フュージョンのテクニックでネガティブな思考を止めなくても気持ちが楽になり行動が変わります。そして現実世界も変化します。

そしてこのテクニックを続けているとネガティブな思考自体も次第に減少してきます。ネガティブ思考も相手にされないとつまらないのでしょう。

まとめ
  • ネガティブな思考をなくそうとする必要はない
  • ネガティブな思考が浮かぶのは人の本能のようなもの
  • ネガティブな思考をなくすのではなく受け流す
  • ネガティブな思考に対して真剣に相手すると力を持つ
  • 「私」と「思考」は違うもの
  • 脱フュージョンとは「私」と「思考」の一体化から脱出すること
  • 脱フュージョンのコツは思考を他人事にすること