投資

「花のタネは真夏に蒔くな」から学んだ株式投資の選定基準5か条

今日ご紹介する本は上場企業百数十社の個人大株主であった竹田和平さんの投資哲学です。

竹田和平さんのすごさを一言で表すなら日本版ウォーレン・バフェットです。バフェットさんと同じように気に入った会社を長期保有します。

バフェットさんの投資方法を我々一般投資家が真似るのは複雑で困難ですが、竹田和平さんの投資方法を真似るのは極めて簡単です。

情報源も投資銘柄選定方法も実にシンプルだからです。

個人投資家が、投資のプロである機関投資家に勝つには長期投資しかありません。

本物の投資家になりたいと考えている人には必見の書籍です。

花のタネは真夏に蒔くな

竹田和平さんてどんな人?

「花のタネは真夏に蒔くな」には竹田和平さんのにっこり笑った写真があります。

顔に人柄のよさがにじみ出ています。何の苦労もなく育ったような、まさに「大旦那」という言葉が似合うような風格です。

ところがどっこい、本を読み進めてみてわかったのですが、竹田和平さんは少年の頃から家業(菓子製造)を切り盛りした苦労人です。

ノウハウとお金を蓄え、22歳の時には家業から独立し、北海道で自分の菓子メーカーを立ち上げました。

様々なトラブルに見舞われながらも最終的には事業で莫大な財産を築きます。

自分の事業では資金需要がなくなったため、本格的に株式投資を始めることなります。

竹田和平さんの投資哲学

竹田和平さんも株式投資を始めたばかりの時は、証券会社に勧められるがままに買ったり売ったりする「投機的な」投資方法だったそうです。

4勝1負でも儲からない状況に、投資方法に疑問を抱きます。

詳細は割愛しますが、その後紆余曲折を経て、会社の大旦那になるべく会社を応援する長期保有型と投資スタイルに変わっていきます。

ここでそのようなエピソードを紹介したのは、後に上場企業百数十社の大株主となるような偉大な投資家でも、最初は我々一般投資家とさほど変わらなかったということを伝えたかったからです。

私たちにも偉大な投資家になるチャンスはあります。

竹田和平さんの株式銘柄選定方法

冒頭に書いたとおり竹田和平さんの株式銘柄選定方法は極めてシンプルです。

まず情報源は四季報だけです。エピソードとして微笑ましいのは「最初は四季報の紙版を端から端まで読んでいたが、最近では楽をして電子版を使っている」というくだりです。

割安な会社を選ぶ

竹田和平さんは事業経験から「どんなブームでも高すぎる物に投資していたのではモトは取れない」という信条があります。

株においても同じです。魅力的な会社を発掘しても割高であれば買いません。株価が割安な水準に下がるまでじっと待ちます。

早く儲けたい気持ちが強いと「じっと待つ」ことに耐えられなくなりがちですが、結果としては「じっと待つ」ということが株式投資で成功する秘訣であることは、過去の賢人たちに共通することです。

「割安」が何を示しているかですが、竹田和平さんの基準はPERが低いことです。

それは竹田和平さんが秘書にPERの低い順に資料をプリントアウトさせていたというエピソードからわかります。

ただしどこかの子会社になっている会社は避けていたようです。経営が親会社の意向によって左右される可能性があるからです。

配当性向が高い会社を選ぶ

竹田和平さんによれば、配当性向が高い会社は株主と喜びを共にしていてよい会社だということです。

配当金がしっかりあれば株価がなかなか上昇しなくても悠然としていられます。

株主資本比率が高い会社を選ぶ

配当性向が高くかつ株主資本比率が高い会社というのは、長期間にわたって十分な利益を稼ぎ出し内部留保できている会社です。

過去の高値からの値下がり具合

この部分については詳しい説明がありませんでしたが、過去の高値というのは目標株価となりえます。

過去の高値から現在の株価が十分下がっている場合、目標株価(過去の高値)までの幅が大きく利幅が期待できます。

過去の売上高の伸び率

竹田和平さんは事業経験から売上さえ伸びれば利益は後からついてくる(費用の見直しなど)と知っています。

逆に売上高の伸びが止まっている会社は今後の利益成長が期待しにくいということです。

いかがでしたでしょうか?実にシンプルですよね。私も改めてこの手法でワクワクするような会社を発掘したいと思います。

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